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「その名にちなんで」

3月23日の時点では

しばらく、風呂具日記としては、「本」と「移動」に関して書こうと思います。

なんて書いていたのに、以後書いていなかったのでここらへんで1本いっとくぅ(でも照れくさいなぁ)。



昨日企画書をふがふがと書いていたとき、ある漢字を見て、思わず手を止めた瞬間がある。

それは、



だ。


この字はよく見ると、「」と「」で成り立っていたのだ。

企画書の下書きを原稿用紙に書いている際に気がつき、「『心』を全身で『受け』入れるから、『愛』になるのか」と、ひとり、おおうっと叫んでいた。

「受け入れる」で思い出すのが、ジュンパ・ラヒリの「その名にちなんで」。

親から貰った名前をどうしても受け入れられず、改名してしまった主人公。
彼を中心として、あるアメリカ系インド家族の人生を描いた作品。

この本を読んでいると、自分の人生が、多くの人の人生と重なることを受け入れながら進んでいくものなのだということを実感する。自分の人生というのは生糸が寄り合わさった紐でできていて、その寄り合う生糸は突然重なり合ったり、突然離れたりを繰り返す。自分独りの糸だけでは細すぎて、弱すぎて、切れてしまう。それでも他の人の糸の一部分と絡まり合うことで自分の紐全体の強度が強くなっていく。

紐の強度は強くなることもあれば、弱くなることもある。それでもなんとかプンッと音を立てて切れずに続くのは、自分の人生を構成する人々に自分を受け入れてもらっているからなのだろう。

自分の大切な人を全身で受け止めているだろうか?自分の都合のいいようにあしらってはいないだろうか?そして、自分は自分の糸の弱さと強さを受け止めているのだろうか?

時には、あまりにも疲れて、自分の糸をプンッと切りたくなるときもあるのかもしれない。
擦り切れてぼろぼろになるのかもしれない。それでも、いつか再びいろんな糸が集まって自分の紐を強くするのを手伝ってくれることがあるのだ。

相手が自分の糸の一部となるように、自分も相手の糸の一部であるということは決して忘れてはいけない。細くても弱くなっても、糸を伸ばしていくことの大変さ、ありがたさ。そんなことをしみじみと感じる作品。

もっとも、読んでいる時は、目の前に情景が写りそうなほど美しい描写に心を奪われるだろう。
全てを読み終わったときに、作者(ジュンパ・ラヒリ)が伝えたかったことに感動を覚える。
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by agua_de_marco | 2005-04-14 23:20 | 宛先は過去日記

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