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皇帝ペンギンを見たのだ

動物行動学という学問分野を確立したコンラート・ローレンツは、刷り込み現象を発見したことで有名。

ローレンツは、ガンの卵を人工孵化してガチョウに育てさせようとたくらんだ。が、一つの卵だけを自分の目の前で孵化させたら、びっくりすることにその雛は彼を追いかけるようになったのだ。その雛をガチョウのふところへ押し込んでも、他の雛がガチョウについて行くのに、その雛だけはローレンツを追ったという。そのため、ローレンツはその雛を同じ寝室で育て、庭で散歩させ、池に入って泳ぎを覚えさせたのだ。

また、ローレンツは赤ちゃんの姿形がかわいいと思わせる特徴をベビーシェマと名付け、それが人に「弱いものを助けなきゃなのよう」と思わせる刺激になっているという説を唱えている。要するに、「大きな頭」「丸い頬」「目と目の間が離れている」「目鼻立ちが低い位置にある」顔。そして、「丸くてずんぐりした体型」は赤ちゃんが生存するための戦略というわけだ。

「戦略的に生きる?え?なんかずるいナー怖いナー」なんて思う人がいるかもしれないが、いいんですよ。見た人が「かわいい」って言ったものは「かわいい」のよぅ。「守ってあげたい」って思ったら「守ってあげたい」のよぅ。

ということで「うっ、かわいい」と思わせる映画を見てきました。それは皇帝ペンギン@恵比寿ガーデンシネマ。

皇帝ペンギンを見たのだ_c0019396_21483480.jpg南極で生きる皇帝ペンギンの生態を冬の前~夏直前まで撮影したドキュメンタリー映画です。文部科学省推奨ということでPRをちらちらとテレビで見てはおりましたが、PRで強調されていたのは「日本語吹き替え版では神木隆之介君が声を担当する」とか「父親ペンギンはブリザードが吹き荒れるなか、仲間と円陣を組んで温めあって、120日間も名にも食べずに必死に卵を守る」ということですな。

厳しい自然界の中でカップリングをするためにある場所に集まり、卵を産み、雛を孵し、育てる。ただし、全ての行動には常に生命の危険が伴う。外敵、不注意、偶然の事故。ペンギンは実際に「悲しい」や「うれしい」などという言葉は発しないのですが(ナレーションは時々入る)、それでも見ている側は思わず同情してしまいます。

皇帝ペンギンを見たのだ_c0019396_2149771.jpgとはいえ、この映画では泣けなかったですわ。というのも、サウンドトラックが「な、なにこれ??(ポカーン)」というぐらい合っておらず、安っぽさを増長してしまった感が(涙)。ま、それもしょうがないのか。この8880時間のフィルム撮影を、たった3人の仲間と撮影した事実から察するに、サウンドトラックにはお金はかけられなかったのかもしれないもんね。画像を見るだけでも、感慨深いものはあったから、それでよしとする。





参照ページ
皇帝ペンギン(オフィシャルサイト)
赤ちゃんの顔はなぜかわいい?(家庭科学総合研究所ほぼ日出張所)
コンラート・ローレンツ(ウィキペディア)
南極・北極グリーティングカード
by agua_de_marco | 2005-07-24 21:51 | 宛先はmovie

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